ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2018.7.25 05:19日々の出来事

朝の自己問答

今朝はずいぶん涼しいな。
昨夜の生放送、「AiLARA」からいろいろな切り口で
現代の問題と
つながっていく深い洞察が示されて、
本の宣伝を
させていただいた上に、新たに考えを深める
時間だった。

表現者の孤独の話、時代の熱と人間の中身のこと、
パック旅行と近代化の話、それから、大衆化と毒の話、
特に、帰りの道すがら、
そもそも「毒」の素はどのようにその人に溜まったのか、
「毒」の精製を、自分はどこまでできているのか、
それから「時代」って人間の劣化の言い訳にしていいのか、
ということがぐるぐる頭をめぐって仕方がなかった。

「壁に打ち勝つ」みたいな言葉があるけれど、
自分の場合は、「壁」というより数々の「まがい物」に当たって、
それに打ち勝てない、つまり、見抜けないままでいて、
ある日それがわかって、自分をひどく恥じるということが
すこぶる多かったりする。

「まがい物」ってのは、特定の人物の場合もあるけど、
誰もが使っている言葉だったり、感じていることだったり、
流通している情報だったり、現象だったり、思考だったり。
自分の感覚、感情、意識すら、どこかから植え付けられたか、
規定されたものでしか
ない場合があるんじゃないか、と。

それでいろんなものを脱ぎ去って、捨て去って、また挑むんだけど
しばらくすると、また、まがい物に惑わされている自分に気づく。
マトリョーシカに閉じ込められた『トゥルーマン・ショー』かよ、
みたいな。
それがものすごく嫌なんだ。

自分の眼が見えていなかった、ということを恥じる連続でもある
のだけど。

ただ、「まがい物でないもの」を求めるよりは、
自分に備わっているはずの、知性と両立する野性を、もっと研いで
鋭敏にしていくほうが良いと思いなおした。
野性って、近代化され尽くした現代ではあまり良いイメージのない
言葉なのかもしれないけど、人間が感覚を研ぎ澄ましてゆけば、
そこにはやっぱり野性が立ち現れるものじゃないのかな、とか。

あと、人生計画…というか伴侶選びってやっぱり大事なんだなあと
思った。

だけど、思っただけで、その後あまり重大なことに感じなかった。
それほど私の関心にないみたい…。だからダメなんだと思う。
どうしたらいいんだろう。バランスをとりたい。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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